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執筆者の写真平田將人

トイレの神様の験担ぎ

本日、ギャラリー鳥たちのいえでの個展は無事終了しました。


最終日は生憎の風雨となりました。今日の来場者は会期中で1番少なかったです。武漢ウイルスの影響で、急遽会場が2階のギャラリー2から1階の広いギャラリー1に変更となりました。来場者のソーシャルディスタンスを確保する事が目的でした。この変更はギャラリー側からの提案でしたが、ギャラリー1は入り口を広く開放でき、壁、天井、展示台が白で統一されているので、私の飴色のガラスがとても引き立って美しく見せる結果となりました。


鳥取県がどんなに武漢ウイルスの感染者がゼロに近い(鳥取市が2名、米子市が1名)とはいえ、また非情事態宣言が解除されたとはいえ、この度の渦中で不要不急の外出を守っている鳥取市民の方々も、一気にギャラリーへと来場される筈もなく、展覧会も後1日となった時点でようやく現実に向き合わざるを得ませんでした。


気づきがとても遅いのですが、今回の展覧会の目標を如何に赤字額を減らせるかという事に切り替えました。お陰様で最終日もコップが少し売れたのですが、実は初日から売上ゼロの日は1日もありませんでした。


人生で最も絶望的な状況下において、状況打破の糸口を探る毎日が続いていました。自宅からギャラリーまで車で2時間かかるのですが、加齢からか途中でどうしてもトイレに行きたくなります。たまたま知っていた公共施設のトイレがあり、会期中初めてそこを利用させていただいたのが3日目でした。この日は展覧会開催後3日間で一番売れました。そこで私はこのルーティーンを守ろうと思いました。


それにずっと前にトイレの神様という歌が流行りましたね。このトイレはただのトイレではないかもしれない。ほんの些細な事であってもこのきっかけで験を担ごうと思いました。思いついた事は何でもやってやろうと・・・。


験担ぎのお陰なのか見事に売上ゼロでない日は最終日まで続きました。もちろんトータルの売上は前年よりも下がりましたが、目標を設定し直したお陰で目標達成率に目が向いて、結果的に大きな赤字にはなりませんでした。


今回、展覧会を開催した事自体に後悔はありません。この事はきっと来年以降に繋がるのだと思います。またお客様もいろんな葛藤があったのではないかと想像しています。ご来場いただき本当にありがとうございました。次回はより良き展覧会にしたいですね。




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